猫はなぜ段ボールに入るのか?──愛猫との距離感から考える、後悔しない住まい選び
猫はなぜ段ボールに入るのか?その行動には「ちょうどいい距離を自分で選びたい」という猫の本能が隠れています。ペット可物件選びで本当に大切なのは設備ではなく、空間の距離感です。

猫は「一緒にいるけど、距離を選びたい」動物
猫は単独行動の動物だと思われがちですが、実際にはゆるやかな群れをつくる動物です。同じ空間で過ごしながらも、常に一定の距離を保ち、その距離を自分で変えています。
甘えたいときは近づき、落ち着きたいときは少し離れ、ひとりになりたいときは隠れる。この「距離を自分で選べること」が、猫にとっての安心そのものです。
段ボールは「安心できる距離」をつくる場所
段ボールに入る理由も、ここにあります。囲まれていることで外からの刺激を遮断し、人や周囲との距離を一度リセットできる。
つまり段ボールは、猫が安心できる距離に戻るための場所なのです。
その部屋、猫にとって"ちょうどいい距離"がありますか?
ここで一度、いまのお住まいを思い浮かべてみてください。
あなたの猫は、あなたの近くで安心して過ごせていますか? 少し離れて、自分の時間を持てていますか? 完全に落ち着ける場所を持っていますか?
もしどれか一つでも難しいとしたら、それは猫の性格ではなく、空間の問題かもしれません。
「ペット可」だけでは足りない理由
最近はペット可物件も増えていますが、多くは「飼っていい」というだけの条件です。しかし猫にとって大切なのは、どんな距離で過ごせるかです。
常に同じ距離感しか取れない間取り、隠れる場所がない、人の動線から逃れられない、落ち着ける場所が一つしかない——こうした環境では、猫は距離を選ぶことができません。その結果、ベッタリになりすぎる、逆に距離を取りすぎる、落ち着きがなくなるといった変化が出てしまいます。
本当に考えるべきは「空間の距離感」
では、どんな住まいを選べばよいのでしょうか。難しいことではありません。見るべきポイントは一つです。
この部屋は、猫が距離を変えられるか?
近くにいられる場所、少し離れられる場所、完全に落ち着ける場所。この3つが自然に存在しているかどうか。広さではなく、距離の選択肢があるかどうかが重要です。
最後に
猫は段ボールに入ります。そして、私たちと適度な距離を取りながら暮らしています。それはすべて、「ちょうどいい距離」を自分で選びたいからです。
住まい選びのとき、私たちはつい設備に目がいきます。キャットタワーは置けるか。キャットウォークはつけられるか。でも、その前に考えてほしいことがあります。
この空間は、猫にとって"ちょうどいい距離"をつくれるか?
キャットタワーやキャットウォークは、あとから足せます。でも、空間そのものの距離感は簡単には変えられません。まず考えるべきは設備ではなく、空間です。そしてその空間の中で、どんな距離が生まれるのかです。
それが、あなたと愛猫が心地よく暮らし続けるための住まい選びの本質ではないでしょうか。
Written by
Groom編集部
